自動車保険のなかでも「対物賠償保険」と呼ばれる契約は、自動車を運転中の事故で他人の財物を破損、汚損、滅失するなどして法律上の損害賠償責任を負ってしまった場合に、その賠償額に相当する金額が保険金として支払われるものをいいます。
この場合の財物というのは、一般には相手の車両のことになりますが、事故によってはそのほかにも道路沿いの住宅や店舗、ガードレール、信号機、電柱などといったものが想定され、これらの修理代や危険防止のためレッカー移動させた費用などについても補償内容に含まれています。
また、対物事故の場合には、物そのものではなく、事故に伴う休業損失や営業損失といったものも損害賠償責任の範疇となります。例えば、衝突事故によって店舗が破壊されたために開店できなかった期間に得られたであろう売上げや、相手のトラックや貨物車が稼働できなくなった期間の収入の減少などが該当します。
対物賠償保険では、こうしたものについても幅広く補償されますが、あらかじめ保険金額が無制限以外に設定されている場合には、その保険金額の範囲内までの保険金が支払われることになります。近年では電車との衝突事故などで数億円規模の賠償を求められた事例もあるため、対物無制限として契約するケースも多くなっています。